プランターでイチゴを育てよう!初心者でも甘く実らせる栽培の基本とコツ

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目次

1. はじめに|イチゴは“プランターでも”甘く育つ!

イチゴ

真っ赤に実ったイチゴを自宅で収穫できたら…そんな夢のような体験が、実はプランターでも十分に実現できることをご存じでしょうか?

イチゴというと「畑で育てる手間のかかる果物」というイメージを持たれがちですが、実は日当たりと水やり、ちょっとしたコツさえ押さえれば、ベランダや玄関先でも立派な実を育てられる果物です。

特に家庭菜園初心者にとっては、イチゴのように成長の変化が目に見えて楽しく、しかも“花が咲いて実がなる”というワクワクを味わえる野菜(果物)は貴重。お子さんとの栽培にもぴったりです。

とはいえ、甘くておいしい実を収穫するには、正しい苗選び・育て方・タイミングを押さえることが大切
この記事では、プランターを使ったイチゴ栽培を成功させるために、必要な道具から育て方のステップ、トラブル対策、収穫のコツまでを丁寧に解説します。

「おうちでイチゴ」を実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください!

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2. プランターでイチゴを育てるメリットとは?

イチゴというと「広い畑でないと育てられない」と思われがちですが、実はプランターでも立派に育てられる果物です。むしろ、初心者やスペースに限りのある方にとっては、プランターの方が扱いやすく、管理しやすい利点もたくさんあります。

ここでは、イチゴをプランターで育てることで得られるメリットを詳しくご紹介します。

① スペースが限られていても気軽にスタートできる

イチゴは株ごとに独立して育つ植物なので、ひとつのプランターに数株を並べて育てるのに適しています。
ベランダや玄関先などのちょっとしたスペースでも始められるため、家庭菜園初心者にとっても挑戦しやすい作物です。

② 土や環境を自分で管理しやすい

プランターなら、使う土の種類や肥料の量、水やりのタイミングを自分で調整しやすいのもポイント。
市販の培養土を使えば、土づくりの手間なくすぐにスタートできるうえ、病害虫の発生もある程度防ぎやすくなります。

③ 鉢ごと移動できるので、日照・気温の管理が簡単

イチゴは日光が大好きな植物です。1日に5〜6時間以上の日当たりがあることで、実が甘く育ちやすくなります。
プランターであれば、天気や季節によって日当たりの良い場所に自由に移動できるため、成長に合わせた管理が可能になります。

また、春先や秋口など、気温の変化が激しい時期にも、寒さから守るために屋内に取り込むことができるのは、プランター栽培ならではのメリットです。

④ 害虫・病気の被害が出にくく、対処もしやすい

地植えと違い、プランターは閉じた環境で育てられるため、虫やカビなどの発生を抑えやすいのが特徴です。
葉や実に異変があったときも、株ごと隔離して対処できるので、他の株への被害を最小限に抑えることができます。

⑤ 育てる楽しさと収穫の喜びが身近にある

イチゴは「花が咲く→実がつく→赤く熟す」という流れがはっきりしているため、日々の変化がわかりやすく、観察するのも楽しい野菜(果物)です。
赤く実ったイチゴを初めて収穫したときの感動は、プランター栽培でも十分に味わえます。

3. 栽培に必要な道具と準備

イチゴ栽培に必要なもの

イチゴのプランター栽培を始めるにあたって、特別な園芸経験や高価な道具は必要ありません。基本的なアイテムをそろえれば、誰でもすぐに栽培を始めることができます。
ここでは、初心者でも扱いやすいように、必要な道具や苗の選び方を丁寧に解説します。

■ プランター(深さ20cm以上・幅広タイプ)

イチゴの根は比較的浅いですが、横に広がって成長する性質があります。そのため、幅があるプランターを選ぶのがポイントです。

  • 深さ:20cm以上
  • 幅:60〜70cm以上あると複数株植えられて効率的
  • 通気性と排水性が高い素材(プラスチック製・底に穴付き)を選びましょう

底には鉢底石を2〜3cmほど敷いておくことで、根腐れ防止になります。

■ 市販の培養土(野菜・果実用)

土は必ず野菜用または果実用の培養土を使用しましょう。
水はけと水持ちのバランスが良く、あらかじめ肥料が混ぜ込まれている「元肥入り」のタイプを選べば、植え付け後すぐに育成がスタートできます。

自分でブレンドする場合は、
・赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1 の比率
がおすすめです。

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■ イチゴの苗(時期と品種をチェック)

初心者には苗からの栽培が圧倒的におすすめです。
苗の植え付け適期は10月〜11月(秋植え)で、翌年の春に収穫ができるのが特徴です。

品種選びのポイント:
「四季なりイチゴ」: 春から秋まで長く収穫が楽しめる(例:夏姫・エラン)
「一季なりイチゴ」: 春だけだが甘みが強く実が大きい(例:章姫・女峰)

選ぶときは、葉が元気で根がしっかり張っている苗を選びましょう。

■ 支柱やマルチング資材

イチゴの葉や実が広がって倒れないように、支柱で補助したり、ランナーが暴れないように整えることも大切です。
また、実が土に直接触れると傷んだり腐ったりしやすいため、マルチングで地面を保護するのもおすすめです。

活用アイテム例:
・麻紐や支柱セット
・黒マルチ、わら、ココマット など

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■ 液体肥料(追肥用)

イチゴは花が咲いたあとから実がなるまでに多くのエネルギーを使うため、定期的な追肥が欠かせません。
液体肥料なら、週に1回程度の頻度で水やりと一緒に与えるだけでOK。リン酸・カリを多く含むものが甘く実らせるために向いています。

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■ 基本的な園芸道具

  • ジョウロ(細口タイプ):根元への水やりに便利
  • 園芸用ハサミ:葉かきや収穫時に使用
  • 手袋・スコップ・ラベルなどもあると便利です

4. イチゴの育て方【初心者向け5ステップ】

イチゴの育て方

「イチゴ栽培=難しそう」という印象を持たれがちですが、実際には正しい時期と管理を押さえれば、初心者でも十分に甘い実を育てることができます。
ここでは、プランターで育てる場合の基本の流れを、5つのステップに分けて詳しくご紹介します。

STEP
苗選びと植え付け(10月〜11月がベスト)

イチゴは「秋に植えて、春に収穫する」のが基本。植え付け時期として最適なのは、気温が安定し、根がしっかり張りやすい10月〜11月ごろです。

植え付けの準備:

  • プランターの底に鉢底石を敷き、水はけをよくする
  • 市販の培養土(果菜・野菜用)を8分目まで入れる
  • 苗のクラウン(葉の根元と根の境目)部分が土に埋もれないよう浅めに植える
  • 株と株の間隔は20〜25cm程度あけると風通しがよく育ちやすい

植えたあとは、たっぷりと水を与えて根をなじませます。植え付け後1週間程度は、強い日差しや雨風を避けた場所に置いて安静にさせておくと、活着がスムーズです。

STEP
日当たり・水やり・土の管理

イチゴは日照時間が長いほど糖度が高くなるため、1日5〜6時間以上の直射日光が当たる場所にプランターを設置しましょう。
日光が不足すると、実つきが悪くなったり、味が薄くなってしまうことがあります。

水やりのポイント:
・土の表面が乾いたら朝にたっぷりと与える
・晴れの日が続く時期は、1日1回(夏場は2回)を目安に
・夕方や夜間の水やりは病気やカビの原因になるため避ける
・常に湿っていると根腐れの原因になるため、「乾いたらしっかり」が鉄則

また、プランターの土は少ないため栄養や水分が抜けやすく、こまめな観察とメンテナンスが重要です。

STEP
葉かき・ランナー処理で株を整える

成長が進むと、イチゴは「ランナー(ほふく茎)」と呼ばれる長いつるを伸ばし、そこから新しい株を増やそうとします。
しかし、実を育てたい場合は、エネルギーが分散してしまうため、ランナーは早めにカットするのが基本です。

また、葉が込み合ってくると風通しが悪くなり、病気の原因になります。葉かき(古くなった葉や枯れた葉の除去)を定期的に行うことも重要です。

手入れのポイント:
ランナーは早めにカットして、親株に養分を集中
・黄色くなった葉、古い葉は根元からハサミで取り除く
・混み合っている場合は内側の葉を間引いて風通しを確保

この作業をこまめに行うことで、株全体が健康に保たれ、実の品質も向上します。

STEP
花が咲いたら人工授粉と追肥をスタート

春になると白くて可愛らしい花が咲きます。この花がしっかりと受粉しないと、実は大きくなりません。
屋外で自然に虫が飛んでくる環境であれば受粉できますが、ベランダや室内など虫の少ない環境では人工授粉が効果的です。

人工授粉のやり方:

  • 花の中央(めしべ)を綿棒や小さな筆でやさしくくるくると撫でる
  • 複数の花を行き来して、花粉をうまく移動させる

また、花が咲き始めたタイミングで、追肥(液体肥料)をスタートします。リン酸とカリが豊富なものを選ぶと、花つきと実つきがよくなります。

追肥の目安:

  • 液体肥料:週に1回、水やりの代わりに
  • 粒状肥料(化成):2〜3週間に1度、株元に少量まく

※肥料の与えすぎは逆効果なので、パッケージ記載の量を守りましょう。

STEP
実が赤く色づいたら収穫!

花が咲いてから約1ヶ月〜1ヶ月半後、緑色だった実が少しずつ赤くなり、全体に鮮やかな赤色とツヤが出たタイミングが収穫の合図です。

収穫のコツ:

  • 実のヘタのすぐ上をハサミでカット(手でもOK)
  • 朝の涼しい時間帯に収穫すると、糖度が高くて味が良い
  • 完熟した実を収穫せずに放置すると、腐敗や虫の原因になるため注意

収穫後は、株の状態を確認しながら、次の花や実が育つよう手入れを継続しましょう。
イチゴは一株で何度も実をつけるので、育て方を工夫すれば長く楽しめる果物でもあります。

家庭菜園に挑戦してみたい方へ|シェア農園という選択肢

「野菜や果物を育ててみたいけど、庭や畑がない…」
そんな方には、区画を借りて野菜を育てられる“シェア農園“がおすすめです。
必要な道具も揃っていて、栽培のアドバイスを受けられる農園もあるので、初心者でも安心して始められますよ。

5. よくあるトラブルとその対処法

イチゴは比較的育てやすい果物ですが、生育中にちょっとした管理ミスや環境の変化があると、思わぬトラブルが起こることもあります。
プランター栽培では土や空間に限りがあるぶん、異変に早く気づいて対応することが大切です。ここでは、初心者が陥りやすいトラブルとその解決法を詳しく解説します。

5-1. 実がつかない・花が咲かない

イチゴを育てているのに花が咲かない、あるいは花は咲いたけれど実がつかないという場合は、日照不足や栄養バランスの偏り、受粉がうまくいっていないことが原因として考えられます。
また、秋植え後に寒すぎる場所で管理していると、生育が止まってしまうこともあります。

対処法:
・プランターを日当たりの良い場所に移動する
リン酸とカリウムを多く含む肥料を追加する
・花が咲いたら綿棒で人工授粉をして、確実に受粉させる
・冬場は夜間に不織布などで株を保温して冷えすぎを防ぐ

5-2. 葉が黄色くなる・元気がない

葉が黄色く変色してきたり、全体的に元気がない場合は、水やりの失敗(与えすぎ・不足)や肥料の過不足、根詰まりなどが疑われます。
特にプランター栽培では、土の容量が少ないため、これらの問題が表れやすいです。

対処法:
・水やりは「乾いたら朝にたっぷり」を徹底する
・元肥が切れていれば、薄めた液体肥料を週1回追加する
・プランターの下から根が出ている場合は鉢増しや植え替えを検討する
・葉の混みすぎが原因なら、内側の古い葉を間引く

5-3. 実が腐る・カビが生える

せっかく実が育ってきたのに、赤くなる前に腐ってしまったり、白いカビが生えてしまう場合は、実が土に直接触れていたり、通気性・水はけが悪い環境で育てている可能性があります。
湿気がこもると、灰色カビ病(ボトリチス病)が発生しやすくなります。

対処法:
黒マルチやわら・ネットで実が土に触れないよう保護する
・プランターの下にすのこやブロックを敷いて風通しを確保
・病気が出た実や葉はすぐに取り除き、株全体の手入れを強化する
・晴れた日は日中にプランターを軽く移動し、乾燥を促す

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5-4. 害虫(ナメクジ・アブラムシ・ハダニなど)

イチゴは甘い香りを放つため、ナメクジやアブラムシ、ハダニなどの害虫が寄ってきやすい作物です。特にベランダや軒下など風通しの悪い場所では、発見が遅れて被害が拡大しやすくなります。

対処法:
・ナメクジ対策にはビールトラップやナメクジ忌避剤を使う
・アブラムシ・ハダニは葉裏まで毎日チェックし、発見次第ピンセットやテープで除去
・必要に応じて食品成分由来の殺虫スプレーを使用(※収穫期には注意)
・株が混み合いすぎている場合は、風通しの良い状態に整える

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6. まとめ|イチゴ栽培は家庭菜園の“幸せ入門”

イチゴは、ただの家庭菜園ではなく、育てる喜び・眺める楽しさ・味わう感動のすべてが詰まった作物です。
プランターという手軽なスタイルでも、しっかりと日光を浴びせて、こまめな手入れと少しのコツを実践すれば、甘くておいしい実を自宅で育てることができます。

毎日変化する葉の色や花の姿、実が膨らんで赤くなる様子は、まるでひとつの物語のよう。
さらに、自分の手で収穫したとれたてのイチゴの味わいは、格別そのもの。
市販のものでは感じられない、やさしい甘みと香り、そしてなにより「自分で育てた」という満足感は、他のどんな果物にも代えがたい価値があります。

スペースが限られていても大丈夫。
ほんのひと鉢から、暮らしの中に彩りと楽しみ、そしてちょっとした贅沢をもたらしてくれるのがイチゴ栽培の魅力です。

今年はぜひ、プランターでのイチゴ栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか?
「育てるって楽しい!」を実感できる、最高の家庭菜園デビューになるはずです。

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