1. はじめに|ゴキブリ対策に「ミント」が注目されている理由とは?

「できるだけ殺虫剤は使いたくない…」「ゴキブリ対策はしたいけど、ナチュラルな方法がいい」
そんな方に今、じわじわと人気が高まっているのが、“ミントを育ててゴキブリを遠ざける”という方法です。
ミントといえば、爽やかな香りでおなじみのハーブ。
実はこの香りの中に含まれるメントールなどの成分が、ゴキブリなどの害虫にとっては非常に刺激が強く、嫌がる匂いとされています。
そのため、ミントを置いたり、スプレーとして活用したりすることで、ゴキブリの忌避(きひ=寄せ付けない)効果が期待できるのです。
しかもミントは、室内の明るい窓辺やベランダでも手軽に育てられ、見た目もおしゃれで料理にも使えるという万能ハーブ。
防虫目的だけでなく、日常をちょっと豊かにしてくれる存在としてもぴったりです。
この記事では、そんな“ミントを使った自然派ゴキブリ対策”について、
- 実際の効果やおすすめの品種
- 栽培方法(室内・ベランダOK)
- 防虫への活用アイデア
- 気をつけるべきポイント
まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
「ナチュラルに、でもしっかり対策したい」――そんなあなたのための一鉢が、この記事からきっと見つかるはずです。

2. ゴキブリが嫌うミントの香り成分とは?

ミントがゴキブリ対策に効果的と言われる理由は、その独特の香りに含まれる「メントール」や「ペパーミントオイル」などの天然成分にあります。
私たちにとっては爽やかでリフレッシュできるミントの香りですが、ゴキブリなどの害虫にとっては刺激が強く、不快に感じるにおいとされています。
特に、ミントの中でも「ペパーミント」や「和ハッカ」に含まれるメントール濃度が高いほど、防虫効果が強い傾向があると考えられています。
2-1. メントールとは?
メントールは、ミント類に多く含まれる香気成分で、スースーした清涼感のもとになる成分。
このメントールには、昆虫の神経系に作用して近づくのを避けさせる“忌避効果”があるとされており、実際に市販されている虫よけ製品やアロマスプレーなどにも利用されています。
2-2. 実際に研究でも効果が報告されている
国内外のいくつかの研究や実験では、ペパーミント精油がゴキブリの行動を抑制する(寄りつかせない)効果があることが報告されています。
完全な駆除は難しいものの、ゴキブリの侵入を防ぐ“予防”としての効果には一定の期待が持てると言えるでしょう。
また、実際に「ミントを育ててからゴキブリを見かけなくなった」といった声もSNSや家庭菜園の口コミなどで多く見られます。
2-3. 香りがポイント!生葉よりも“香りを活かした活用”がカギ
ただし、植えたミントをただ置いておくだけでは、香りが弱くなると効果も薄れる可能性があります。
そのため、後ほど紹介するように収穫したミントの葉を乾燥させてサシェにしたり、スプレーにして使うとより効果的です。
3. ゴキブリ対策におすすめのミント品種3選
ミントにはさまざまな種類がありますが、すべてのミントに同じような防虫効果があるわけではありません。
ゴキブリ対策を目的とするなら、香りの強さや含まれる成分の違いを知って、「忌避効果の高い品種」を選ぶことが重要です。
ここでは、ゴキブリを寄せ付けにくいとされる代表的なミントを3種類ご紹介します。
どれも比較的育てやすいので、初心者の方でも安心です。
① ペパーミント|防虫効果重視ならコレ!

メントール含有量が多く、最もゴキブリに対する忌避効果が高いとされているのがペパーミントです。
清涼感の強いスッとした香りで、虫よけスプレーやアロマにもよく使われています。
- 香りの強さ:★★★★★
- 育てやすさ:★★★★☆
- おすすめの使い方:乾燥葉のサシェ、スプレー作成用
室内・ベランダどちらでも育てられ、用途も広い万能ミント。防虫+リフレッシュ効果も抜群です。
② 和ハッカ(ニホンハッカ)|日本の気候にもよくなじむ強い香り

日本原産のミントで、メントール濃度が高く、香りもとても強いのが特徴です。
昔から虫よけや湿布などに使われてきた歴史があり、ナチュラル防虫にぴったりのハーブです。
- 香りの強さ:★★★★★
- 育てやすさ:★★★★★(暑さ・寒さにも比較的強い)
- おすすめの使い方:生葉での配置、乾燥葉でサシェ、煮出しスプレー
“和”の見た目と香りが魅力で、ハーブに馴染みがない方でも親しみやすい品種です。
③ スペアミント|マイルドな香りで観賞用にも◎

防虫効果としてはやや弱めですが、育てやすさと見た目のやさしさ、香りの爽やかさで人気の品種です。
メントール含有量は少ないものの、料理やドリンクにも使える汎用性が魅力。
- 香りの強さ:★★★☆☆
- 育てやすさ:★★★★★
- おすすめの使い方:ベランダに数株並べて香りのバリアを作る/観賞用と兼用
「とにかく育てやすいミントから始めたい」という方におすすめです。強い香りが苦手な方にも◎。
ゴキブリ対策をしっかり意識したい方は、香りが強くメントールを多く含む「ペパーミント」か「和ハッカ」を選びましょう。
防虫効果を実感しやすく、葉を活用する際の香りの広がりも段違いです。
4. ミントの育て方【室内&ベランダ向け】

ミントは丈夫で初心者向きなうえ、香りも良くて見た目もおしゃれ。
ここでは、室内やベランダでゴキブリ対策にも使えるミントを育てる手順を5つのステップで紹介します。
ミントは日当たりを好む植物ですが、直射日光が強すぎると葉焼けしてしまうことも。
室内なら明るい窓辺、ベランダなら午前中だけ日が当たる場所がベストです。
風通しのよい環境だと蒸れも防げて、病害虫の予防にもなります。

ミントは繁殖力が非常に強いため、地植えにすると広がりすぎて管理が大変になります。
直径15cm以上の鉢に、市販の野菜用またはハーブ用培養土を使えばOK。
水はけを良くするために、鉢底に石やネットを敷いておくのもおすすめです。

ミント専用の栽培キットを購入するのがもっとも手軽。
苗は土の表面と同じ高さに植え、植えた直後にたっぷり水を与えましょう。
※種から育てる場合はやや時間がかかりますが、薄く土をかけ、乾かさないように管理すればOK。
水やりは、「土の表面が乾いたらたっぷり与える」のが基本です。
特に夏場は朝1回の水やりで足りないこともあるので、夕方にもチェックして乾いていたら再度水やりを。
受け皿に水がたまったままにせず、根腐れを防ぐためにも排水はしっかり確認しましょう。
ミントは放っておくとどんどん広がるので、定期的に先端をカットする(剪定)ことで形を整えます。
切った葉は防虫用のサシェやスプレー、料理にも活用できて無駄なし。
風通しが悪くならないように、茂りすぎた部分は思い切って地際から1/3ほどカットするのも◎。
家庭菜園に挑戦してみたい方へ|シェア農園という選択肢
「野菜や果物を育ててみたいけど、庭や畑がない…」
そんな方には、区画を借りて野菜を育てられる“シェア農園“がおすすめです。
必要な道具も揃っていて、栽培のアドバイスを受けられる農園もあるので、初心者でも安心して始められますよ。
5. 育てたミントをどう使う?防虫効果の活用術

せっかく香りの強いミントを育てたなら、そのまま飾るだけでなく、防虫効果をしっかり活かしていきたいところ。
ここでは、ミントの香りをゴキブリ避けとして最大限活用するためのおすすめ活用術4つをご紹介します。
活用①:ベランダやキッチンに“鉢ごと置くだけ”でもOK
ミントは、生きている株からでも強い香りを放つため、ベランダや窓際、玄関などゴキブリの侵入経路になりやすい場所に置くだけでも、一定の忌避効果が期待できます。
特にペパーミントや和ハッカなど香りの強い品種は、風にのって広がる香りだけでも虫が寄りつきにくくなると言われています。
活用②:摘んだ葉を乾燥させて「サシェ(香り袋)」に
ミントをカットして収穫したら、風通しのいい場所で乾燥させて防虫サシェにしてみましょう。
乾燥した葉をお茶パックや布袋、ガーゼに詰めて、キッチン・冷蔵庫の下・棚のすき間などに置くだけで手軽な天然虫よけになります。
香りが弱くなってきたら、袋を軽く揉んで香りを復活させたり、新しい葉を追加するだけでOKです。
活用③:ミントスプレーを手作りして散布
もっと積極的に香りを拡散させたい方は、ミントの葉から自家製スプレーを作るのもおすすめです。
【簡単な作り方】
- ミントの葉を10枚ほど摘んで、水150mlと一緒に鍋で5分ほど煮出す
- 粗熱を取り、スプレーボトルに移す
- 玄関・キッチン周り・ゴミ箱のフタなどに吹きかけて使用!
香りが弱まったら再度作り直す必要はありますが、防虫+リフレッシュ効果のあるナチュラルスプレーとして重宝します。
活用④:冷蔵庫や排水口周りに「香りバリア」
ゴキブリが出やすい場所として知られる、冷蔵庫の裏・シンク下・排水口周辺。
これらのエリアには、ミントのサシェや乾燥葉を小皿に乗せて置いておくだけでもOK。
見た目もさりげなく、香りが立ちやすいので、生活空間に自然に防虫効果を取り入れたい方にぴったりです。
ミントの香りは自然由来なので、小さなお子さんやペットがいる家庭でも安心して使えるのがうれしいポイント。
6. 注意点|ミント栽培だけでゴキブリを完全駆除できるわけではない
ミントの香りにはゴキブリを寄せつけにくくする「忌避(きひ)効果」があることは事実ですが、
それだけでゴキブリを完全に駆除したり、家の中から一匹残らず追い出すことは難しいというのが現実です。
期待しすぎず、“予防+補助的な虫よけ”としての役割を理解することが大切です。
① ミントの香りは“バリア”にはなるが、“撃退”ではない
ゴキブリが嫌うメントール成分は、確かに忌避効果があります。
しかし、香りが届かない場所や、食べ物や湿気などの「好条件」がある場所には、それでもゴキブリがやってくる可能性があります。
香りが時間とともに薄れてしまう点にも注意が必要です。
定期的なミントの収穫・交換や、スプレーの再作成などメンテナンスは欠かせません。
② 根本的な対策は「住まいの環境改善」
ゴキブリを本気で減らしたいなら、ミントと併せて以下のような基本的な環境改善も取り入れましょう。
- 食べかすや生ごみを放置しない(特に夜間)
- 水気を切る:シンクや排水口の水気は好物
- ダンボール・紙類を溜めない:巣になりやすい
- 隙間をふさぐ:玄関、換気口、ベランダなどの侵入口を確認
こうした“当たり前の対策”に、ミントの力を加えることで、より効果的なゴキブリ対策になります。
③ 市販グッズと組み合わせて“ナチュラル × 確実”な対策を
「ナチュラル志向で虫よけしたいけど、ゴキブリは1匹も見たくない…」という方は、
ミントを活用しながらも、市販の置き型殺虫剤やホウ酸団子などと併用すると、安心感が格段に増します。
特に、
- 目に見えない場所の侵入対策には市販グッズ
- 視界に入る場所・癒しを兼ねる空間にはミント
といった使い分けが効果的です。
ミントは「自然でおしゃれ、でもちょっと頼もしい」存在。
ゴキブリと完全にさよならするには、“ミント+環境管理+必要に応じた対策”の三本立てで取り組んでいきましょう。
7. まとめ|ミントでナチュラル&爽やかにゴキブリ対策を始めよう!
殺虫剤や強い薬剤に頼らず、自然の力でゴキブリを遠ざけられる方法として、ミント栽培はとても魅力的な選択肢です。
特にペパーミントや和ハッカなどは、香りの中に含まれるメントール成分によって、ゴキブリを寄せつけにくくする効果があるとされ、ナチュラル志向の家庭でも注目されています。
しかもミントは、室内やベランダでも簡単に育てられるうえ、
収穫してサシェにしたり、スプレーを作ったりと活用の幅が広く、見た目も香りも楽しめる万能ハーブ。
防虫だけでなく、リラックスやインテリアグリーンとしても活躍してくれます。
もちろん、ミントだけですべてのゴキブリを駆除することは難しいですが、
「虫を寄せつけにくい環境を整える」という視点では、とても有効なひとつの手段です。
市販のグッズや日常的な掃除と組み合わせれば、安心・快適な住まいづくりの一歩になるはず。
まずは一鉢、小さなミントから、爽やかでナチュラルな防虫生活をはじめてみませんか?