1. はじめに|パキラは“水耕栽培”でも楽しめる!

インテリアグリーンとして人気の高いパキラ。丈夫で育てやすく、生命力が強いため、観葉植物初心者にもぴったりな存在です。一般的には土で育てるイメージが強いですが、実は「水耕栽培(ハイドロカルチャー)」でも元気に育てることができます。
水耕栽培とは、土を使わず、水と専用の培地・肥料で植物を育てる方法。パキラのように乾燥に強く、根腐れしにくい植物は特にこの栽培方法と相性がよく、清潔感があり管理もしやすいのが特徴です。虫やカビの心配も少なく、室内のテーブルや棚にも気軽に置けるのが大きな魅力です。
また、透明なガラス容器に植えることで、根の成長を眺めることができたり、水の交換タイミングも目で見て判断できたりと、見た目にも楽しめる点が魅力。おしゃれなインテリアグリーンとしても注目されています。
「植物は育ててみたいけど、土はちょっと…」という方や、「虫やカビが気になるから室内で清潔に育てたい」という方には、パキラの水耕栽培はまさにぴったり。
この記事では、初心者でも失敗せずに楽しめるパキラの水耕栽培の始め方・管理方法・注意点を、わかりやすくご紹介していきます。
手間をかけすぎず、緑のある暮らしを楽しみたい方はぜひ参考にしてください。

2. パキラを水耕栽培で育てるメリット・デメリット
パキラは、丈夫で管理しやすいことから観葉植物の定番として親しまれていますが、水耕栽培でも元気に育てられる数少ない植物のひとつです。ここでは、パキラを水耕栽培で育てる際のメリットとデメリットを比較しながらご紹介します。
2-1. 水耕栽培のメリット
① 清潔で虫がつきにくい
土を使わないため、コバエや土から発生する害虫の心配がほとんどありません。キッチンや寝室など、清潔さを保ちたい室内にもぴったりです。
② 管理がシンプルでわかりやすい
水位の確認や交換、水やりのタイミングが目で見て判断できるため、植物の管理に慣れていない初心者でも扱いやすいです。
③ 見た目がスタイリッシュ
透明なガラス容器やシンプルな鉢を使えば、根の様子も楽しめるおしゃれなインテリアグリーンに。空間をさりげなく彩ってくれます。
④ 根詰まり・加湿リスクが少ない
土のようにぎゅうぎゅうに詰まることがなく、通気性や水はけの調整がしやすいのも水耕栽培ならではの魅力です。
2-2. 水耕栽培のデメリット
① 水の入れ替え・清掃が定期的に必要
土栽培よりもこまめな水替えや容器の清掃が必要です。放置すると水が腐ったり、根が傷むこともあるため、最低でも週1回の水替えが推奨されます。
② 肥料管理が少しだけ手間
水耕栽培では、水だけでは栄養が不足するため、液体肥料を定期的に与える必要があります。使う肥料や濃度に注意しながら、適切な頻度で補いましょう。
③ 根腐れのリスクはゼロではない
水位が高すぎたり、水が汚れたままになっていると、根が傷んで腐るリスクも。水位の調整や清潔な管理が大切です。
水耕栽培は、最初こそ少し気を遣うこともありますが、慣れてしまえば土よりも手軽で快適な育て方です。パキラの丈夫さとも相まって、初心者にも失敗が少ない方法としておすすめできます。
3. 水耕栽培の準備|必要な道具と選び方

パキラの水耕栽培を始めるにあたって、特別な道具はそれほど多くありません。ですが、容器や培地、肥料などの選び方次第で育てやすさや見た目の印象が大きく変わります。ここでは、初心者でも安心して揃えられるアイテムと、それぞれの選び方のコツを紹介します。
3-1. 容器|おしゃれで実用的なものを選ぼう
水耕栽培の楽しみのひとつは、容器選び。清潔感があり、インテリアに合うものを選ぶことで、見た目にも癒される空間を演出できます。
- ガラス容器:中の根や水位が見えやすく、おしゃれ感も◎。ただし、直射日光が当たると水が温まりやすく、藻の発生にも注意が必要。
- 陶器やプラスチック容器:遮光性があるため藻が出にくく、根を守りたい人におすすめ。水位が見えにくいため、こまめな確認が必要です。
容器のサイズは、パキラの株よりひと回り大きいものを選ぶと安定感があり、根も伸びやすくなります。
3-2. 培地(植え込み材)|根を支える素材を選ぶ
土の代わりに使う「培地」は、根を固定し、空気と水を程よく供給する役割を果たします。
- ハイドロボール(レカトン):軽くて多孔質、通気性・保水性ともに優れ、最も定番の培地。清潔で扱いやすく、初心者におすすめです。
- スポンジ系培地:切って形を整えやすく、小さな挿し芽向き。パキラのような大きな株にはやや不向きです。
水耕栽培専用のハイドロボールは、殺菌処理済みの製品を選ぶと安心です。
3-3. 液体肥料|水だけでは足りない栄養を補う
土がない水耕栽培では、水だけでは栄養が足りず、液体肥料が不可欠です。観葉植物用の水耕栽培向け液体肥料を選び、規定の濃度で週1回〜10日に1度程度与えましょう。
- 水耕栽培専用液肥:チッソ・リン酸・カリのバランスが整っており、根張りや葉のつやに効果的
- フローラ HB-101:観葉植物全般に使える定番アイテム
野菜・果実・米・茶・花・樹木と、すべての植物栽培にお使いいただける天然植物活力液「HB-101」。
農園はもちろん、家庭菜園・ガーデニング・ベランダ園芸など、植物を育てるすべての方におすすめです。
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※濃すぎる肥料は根を傷める原因になるので、薄めすぎくらいがちょうどいいと覚えておくと安心です。
3-4. 水道水は使える?
基本的に日本の水道水でOKですが、カルキを飛ばすために1日置いた水(汲み置き)を使うとさらに安心です。根が敏感な植物ほど水質に影響を受けやすいので、こまめな水替えも忘れずに。
道具がそろったら、いよいよパキラの水耕栽培をスタートです!次の章では、実際の植え替え・栽培方法をステップ形式で詳しく解説していきます。
4. パキラの水耕栽培【始め方をステップで解説】

ここからは、パキラを実際に水耕栽培で育てるための具体的な手順を、初心者でも迷わずできるようにステップ形式でご紹介します。準備が整ったら、さっそく育ててみましょう!
まずは水耕栽培に向いたパキラの苗を選びましょう。おすすめは根元がしっかりしていて、葉がイキイキとした株。すでに土で育てているパキラを水耕栽培に切り替える場合も、この手順でOKです。
- 鉢からパキラを優しく抜き、土をできるだけ落とす
- ぬるま湯(常温)を使って根に残った土を丁寧に洗い流す
- 黒く変色している根・傷んだ根はハサミでカットして整理する
- 洗浄後は風通しの良い日陰で数時間〜半日ほど乾かす(雑菌対策)
清潔な容器の底に、ハイドロボールやレカトンなどの培地を敷きます。パキラの根がしっかり安定するように、まわりからやさしく埋め込むようにセットしましょう。
- 根が水に浸かりすぎないように、水位は根の1/3〜1/2程度が理想
- 培地は上下をよく洗ってから使用すると清潔です
パキラは明るい場所を好みますが、直射日光は避けて、レースカーテン越しの光が入るような半日陰が最適です。
寒暖差にも強い植物ですが、冬は10℃以上をキープするのが安全。冷暖房の風が直接当たる場所は避けてください。
水耕栽培では「土が乾いたら水をやる」ではなく、水の状態を保つことが大切です。
- 水は1週間〜10日に1回程度交換(夏場はもう少し頻度高め)
- 交換時に容器や根のぬめりを洗い流すと清潔を保てる
- 液体肥料は水替えのタイミングで薄めて加えると手間が減って楽です
◎ワンポイントアドバイス
✔ 根が完全に水没していると根腐れの原因になるため、必ず根の一部が空気に触れている状態をキープしましょう。
✔ 慣れてきたら、水耕栽培用の液体肥料の濃度を少し調整して生長スピードをコントロールするのも◎。
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5. よくあるトラブルと対処法

パキラの水耕栽培は管理がしやすく初心者にも向いていますが、間違った育て方をしてしまうと根腐れや葉の不調など、思わぬトラブルが起きることもあります。ここではよくある症状とその原因、そして具体的な対処法をわかりやすく解説します。
トラブル①|根が黒ずんでいる・ぬめりが出てきた
この症状は、根が酸素不足や水の汚れによって傷んでいるサインです。特に、水替えを長期間していなかったり、水位が高すぎて根が完全に水に浸かっている状態だと、根が呼吸できず腐敗してしまうことがあります。
対処法:
・黒く傷んだ根を清潔なハサミでカットする
・水位を根の1/3〜1/2に調整する
・1週間に1回を目安に水を交換する
・ハイドロボールや容器を定期的に洗浄する
トラブル②|葉がしおれる・葉先が枯れる
このトラブルは、光不足や肥料切れ、冬場の寒さが主な原因です。パキラはある程度の明るさを必要とするため、暗すぎる室内に置いていると光合成がうまくできず、葉がしおれたり枯れたりします。また、液体肥料を与えずに育てていると、栄養不足で葉の先が茶色くなることもあります。
対処法:
・明るい窓際や半日陰に移動させる
・エアコンの風が直接当たらない場所に置く
・室温10℃以上をキープする(冬場)
・月に2〜3回、薄めた液体肥料を与える
トラブル③|水がすぐ濁る・藻が発生する
水が濁る、藻が出るといったトラブルは、容器が直射日光に当たっていたり、水の交換頻度が少ないことが主な原因です。また、容器や培地に汚れがたまっていると、コケや細菌が繁殖しやすくなります。
対処法:
・容器を直射日光の当たらない明るい場所に移動する
・水は週1回を目安に交換する
・ハイドロボール・容器をしっかり洗う
・藻が気になる場合は、遮光性のある容器を使う
トラブル④|成長が止まったように見える
パキラは冬になると生長を緩める性質があるため、寒い季節に葉の動きが止まっているように見えるのは自然なことです。ただし、容器が小さすぎて根が詰まっている場合や、根の状態が悪化している場合も成長が鈍る原因となります。
対処法:
・冬場は無理に成長させようとせず見守る
・室温が10℃を下回らないように調整する
・根が窮屈そうであれば、一回り大きな容器に植え替える
・痛んだ根があれば整理する
6. まとめ|手軽に育てて、暮らしに癒しを
パキラの水耕栽培は、土を使わずに清潔かつコンパクトに楽しめる観葉植物の育て方として、初心者からインテリア好きの方まで幅広く人気があります。見た目がスタイリッシュなだけでなく、管理もシンプル。容器や肥料、水の扱いに少し気を配るだけで、元気に育ち続ける頼もしいグリーンです。
また、根が透けて見えるガラス容器や、好みのアイテムと組み合わせたアレンジは、植物を“育てる”だけでなく“飾る楽しみ”も味わえるのが魅力。リビングや玄関、キッチンなど、暮らしのあらゆる場所に自然な癒しを運んでくれます。
水耕栽培ならではのトラブルもありますが、ポイントさえ押さえれば失敗しにくく、むしろ育てやすい方法です。
植物を通じてリラックスした時間を手に入れたい方は、ぜひパキラの水耕栽培にチャレンジしてみてください。
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